【2023年最新版】オンラインストレージNextcloudをサーバーにインストールする方法

この記事は 3 分で読めます。
概要

本記事ではオンラインストレージNextcloudをサーバーにインストールする方法を紹介します。Nextcloudを自宅サーバーへインストールすることで無料で容量無限の最強オンラインストレージとなります。サーバー機に直接インストールする場合と、Windows用Linux環境下でWSL/WSL2にインストールする場合の二つで検証を行った結果を紹介します。

本記事の読者層

Nextcloudを自宅サーバーもしくは社内サーバーへインストールしたい方

NextcloudサーバーをWindows10/11へインストールしたい方

NASクラウドストレージを構築したい方

Nextcloudとは

「Nextcloud」は、「Owcloud」と同様にオンラインストレージとして無料で利用できるLinuxやWindowsのNAS(ネットワークストレージサーバー=Network Attached Server)です。Nextcloud社が、2016年に「Owncloud」のスタッフが独立してowncloudをフォークすることで「Nextcloud」を作ったそうです。筆者も自宅サーバーOwncloudを2017年から利用しており、その後Nextcloudへ移行しました。

詳細はNextcloudのHPからも確認できます。

https://nextcloud.com

同様の有料サービスとして、GoogleDrive (基本10GB)やOneDrive(基本5GB)、dropbox(基本5GB)がありますが、どうしても 無料で利用する場合には、容量不足で悩んでしまいます。

一方で、「Nextcloud」を自宅サーバーへインストールすることで、容量無限大で無料の最強オンラインストレージを運用できることが最大のメリットです。ディメリットも伝えておきますと、自宅サーバーなどへインストールする際は、メンテナンス費用がかかります。しかし、それだけの価値があります。

Owncloudとの比較

OwnCloudは、データの共有と同期に重点が置かれています。一方で、Nextcloudはビデオ会議や共同作業などの他の機能を提供しており、サービスの範囲が大幅に違うという特徴を持っています。

Owncloudの詳細とインストールの仕方については以下の記事をご参照ください。

Nextcloudはプログラム言語「php」の他、導入するにはwebサーバー「apache」とデータベースサーバー「MySQL」が必要です。環境構築が難しいため、本記事では「snap」を用いコンテナ化されたnextcloudをインストールします。

自宅サーバーへのNextcloudのインストール環境

Nextcloudのインストールには、以下のソフトウェアが追加で必要となります。

Nextcloudに必要なソフトウェア
  • オペレーティングシステム (①Ubuntu 16.04以降、②Windows10/11 WSL1とWSLS)
  • MySQL 8以降、MariaDB 10以降
  • httpサーバー Apache 2.4
  • スクリプト言語 PHP 7.1+

今回の自作のサーバー環境下では、WEBサーバー構築データーベースサーバー構築Nextcloud本体の構築を行います。この条件の環境構築にはある程度のサーバー管理経験が必要となることから、Nextcloudの最も簡単なインストール方法を以下の2つに絞ります。

  1. Linux環境に直接インストールする方法としてsnapによるインストール
  2. Linux環境の仮想環境にインストールする方法としてDockerによるインストール

今回のお勧めは「1」です。本記事では前者のインストール方法について解説します。

サーバーに直接インストールする方法として、Linuxへインストールする方法(Ubuntu 18.04 LTS)とWindows OSへインストール方法 (WSL/WSL2を利用した仮想サーバー上) を紹介します。

Nextcloud環境
  • Windows 11 (zen2) or Ubuntu 18.04 LTS (Xeon)←自宅サーバー
  • Nextcloud
    バージョン 25.0.1 (Nov. 3, 2022)

Snapがインストールされていな場合には以下のURLをご参照下さい。

Linux Ubuntuへインストールする場合

Ubuntu 18.04 LTSへのインストール

インストール方法は以下のコマンドをUbuntuサーバーのプロンプトよりsnapコマンドをタイプするだけです。

$ sudo snap install nextcloud

後は、指示に従って対応するだけとなります。

インストール先は、「/var/snap」上でコンテナとしてインストールされています。

現在のsnapでインストールされたアプリのリストを確認するには、「snap list」コマンドを入力することで他のコンテナリストとバージョン情報を確認することができます。

$ sudo snap list
Name                  Version             Rev    Tracking         Publisher   Notes
bare                  1.0                 5      latest/stable    canonical?  base
core18                20221027            2620   latest/stable    canonical?  base
core20                20221027            1695   latest/stable    canonical?  base
core22                20220902            310    latest/stable    canonical?  base
gnome-3-34-1804       0+git.3556cb3       77     latest/stable/…  canonical?  -
gnome-3-38-2004       0+git.6f39565       119    latest/stable    canonical?  -
gnome-42-2204         0+git.d874303       29     latest/stable    canonical?  -
gnome-calculator      41.1-4-g5c9869a58c  920    latest/stable/…  canonical?  -
gnome-characters      42.0                781    latest/stable/…  canonical?  -
gnome-logs            42.0                115    latest/stable/…  canonical?  -
gnome-system-monitor  42.0                181    latest/stable/…  canonical?  -
gtk-common-themes     0.1-81-g442e511     1535   latest/stable/…  canonical?  -
nextcloud             24.0.6snap1         31751  latest/stable    nextcloud?  -
snapd                 2.57.4              17336  latest/stable    canonical?  snapd

snapの使い方や特徴は以下のリンクをご参照ください。

またDockerの仮想環境下でNextckoudをインストールしたい場合には以下をご参照下さい。

Windows10/11のWSLへインストールする場合

Windows上のWSLへのインストール

Windows上で動作するWindows Subsystem for Linuxのubuntu OS 18.04.5 LTSでnextcloudがインストール可能かについても検証してみました。

上記のネイティブ環境とはことなり、インストール用コマンドを入力してみたところ

$ sodo snap install nextcloud
Interacting with snapd is not yet supported on Windows Subsystem for Linux 1.
This command has been left available for documentation purposes only.

とインストールが中断されてしまいました。

WSLの仮想環境では「snap」はデフォルトでは機能していないようです。ただし、ここでは触れませんが、WSLでも有効にする方法があるようです。逆にDocker上で行った方が良いかもしれません。

Windows上のWSL2へのインストール

Windows上で動作するWindows Subsystem for Linux 2のubuntu OS 18.04.5 LTSでNextcloudがインストール可能かについても同様検証してみました。

インストール方法は以下をご参照ください。

WSL2はWSLと違い仮想環境にも対応している。同様のコマンドを入力すると、下記のようになりどうやら動くようです。

$ sodo snap install nextcloud
error: cannot communicate with server: Post http://localhost/v2/snaps/nextcloud: dial unix /run/snapd.socket: connect: no such file or directory

Nextcloudの便利なプラグイン

Nextcloudは、初期機能に加えてプラグイン・アプリケーションを呼ばれる拡張機能を導入することでさらに便利に利用できます。以下はオススメのプラグインです。

オススメのプラグイン
  1. RcConnect:メール連携
  2. Calender:カレンダー機能
  3. Tasks:Todo管理
  4. Talk:チャット、ビデオ
  5. ReserveRoom:施設予約システム

これ以外にもNextcloudには便利なプラグインがいくつもあります。その他のプラグインの紹介は以下の記事をご参照ください。

Nextcloudクライアントソフトのインストール

クライアントアプリ(同期アプリ)の種類として、Windows8.1以降、macOS, Linux用等に対応するものがあります。

macOSへクライアントソフトをインストールする方法

Windowsへクライアントソフトをインストールする方法

Nextcloudモバイルアプリ

Andoridおよび、iOS用のNextCloudクライアントを使えば、安全な暗号通信でファイルを同期、編集、共有できます。

これらNextCloudのクライアントソフトはGoogle Playapple Store経由でインストールすることもできます。

Nextcloudをアンインストールする方法

以下のsnapコマンドでインストールしたNextcloudをアンインストールすることができます。

$ sodo snap remove nextcloud

まとめ

本記事のポイント

✔ 本記事ではnextcloudをUbuntu 18.04 LTSへインストールを行えるか調査してみた。

結果、ネイティブ上ではインストールが可能であったが、WSLエミュレーター上ではインストールできなかった。

関連リンク

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