Linux Ubuntu 18.04 LTS以降でデーターベースサーバー・MySQLの構築法ならびに初期設定法を初心者用に紹介します。バージョン情報取得、パスワード設定、データベース作成、データベース削除など運用に最低限必要な一連のコマンド集を網羅します。
データーベースサーバー・MySQLとは?
我々が日々使用している買い物リストや画像ギャラリー、さらには会員システムなど企業ネットワーク内の膨大な量の情報をデータベースと呼ばれているサーバーシステムで管理しています。中でも、MySQLは、国内外とわず世界中で利用されているデーターベースで、システムに保存されているデータを追加・削除、アクセスの処理等ができる優れた機能を持っています。
MySQLは、現在オラクルが所有しておりオープンソースとして開発が進められています。高速で動作し使いやすいのが特徴で、他のデータベース群 (PostgreSQL, SQLite, Oracle, Microsoft Access) などと比べてPHP (wordpressで使われているプログラミング言語)との親和性が良いという特徴を持っています。

無償Windows版のMySQL Comunity server はversion 8.0 (2022年10月現在)
Linux ubuntu版のMySQLは version 14 (2022年10月現在)
他のデーターベースサーバーの種類については以下の記事をご参照ください。
データベースサーバーMySQLのインストール方法
以下はLinux Ubuntu環境:Ubuntu18.04にてaptコマンドでMySQLをインストールします。
sudo apt update
sudo apt install mysql-server
sudo mysql_secure_installation
データベースサーバーMySQLの設定方法
ルートパスワードの設定
MySQLをインストールした直後にはrootパスワードが設定されていません。
ルートにてパスワードを設定するためには 「-u root」を利用します。
$mysql -u root
mysql> SET PASSWORD FOR root@localhost=password('XXXXXX');
新しいパスワード 「XXXXXX」部分を入力します。
mysql> SET PASSWORD FOR ユーザ名@ホスト名=password(‘新しいパスワード’);
バージョン情報を取得
コマンドプロンプトから、「mysql –version」を入力する。ここで最新版であれば、以下のように表示される。
$mysql --version
mysql Ver 14.14 Distrib 5.7.39, for Linux (x86_64) using EditLine wrapper
mysql> mysql –version
データベースサーバーMySQLへのログイン設定方法
パスワード設定を行った後にMySQLへ「root」でパスワード「xxxxxxxx」で設定する場合、以下のように入力します。
mysql> mysql -uroot -pXXXXXX
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)
mysql> mysql -uroot -pxxxxxxxx
ここでユーザー名: root
password: xxxxxxxx
root以外のユーザー作成:
あるユーザー名(user)とパスワード(passwd)でユーザーを作成する場合、以下のように入力します。
mysql> create user 'user@localhots' identified by 'passwd'
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)
mysql> create user ‘ユーザー名@localhots’ identified by ‘パスワード’
WordPress用のデータベース作成手順
database作成
Create database データベース名;
(例)WordPressのため「wp」というデーターベースを作成する場合
WordPress用データーベース名: wp
文字コード: UTF-8
mysql> create database wp character set utf8;
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)

データベース名は、小文字・大文字を区別して使うのです。
現在のデータベースを参照
現在作成した全データベースを確認するためには
mysql> show databases;
+--------------------+
| Database |
+--------------------+
| information_schema |
| hp |
| mysql |
| performance_schema |
| sys |
| wd |
| wp |
+--------------------+
6 rows in set (0.07 sec)
作成した全データベースを確認するためのコマンド
show databases;
ここで最後に「wp」というデータベースが見えていれば問題ありません。
現在のデータベースを削除
データベースを削除したい場合
drop database データベース名;
削除対象のデーターベース:「wp」
mysql> drop database wp ;
Query OK, 0 rows affected (0.03 sec)
本当に削除されたか確認するために「現在のデータベースを参照」と同様の手順でデータベースを確認。「wp」がなければ削除に成功しています。
終了方法
mysql > exit
これで、すべて設定が完了しました。ご苦労様です。
まとめ
✔ MySQLは世界中で利用されているデーターベースで、データの追加・削除、アクセスの処理等ができる優れた機能を持つ。
✔ MySQLサーバーでは、セキュリティ上、ルート以外のユーザーでデータベースを運用することが推奨。