MySQLでデータベースを作成する方法を、Ubuntuへのサーバー構築(インストール)から、専用ユーザーの作成、データベースの作成・確認・削除まで、初心者向けにコマンドの意味つきで解説します。2026年10月時点のバージョン事情(MySQL 8.0のサポート終了と、LTS版の選び方)にも対応しています。
管理人本記事の読者層は以下の方を想定しています。
- MySQLでデータベースを作りたいが、何から始めればよいか分からない方
- UbuntuやWSL2にMySQLを入れて、WordPressなどのWebアプリ用のデータベースを用意したい方
- SQLとMySQLの違い、データベースの保存場所など、基礎から整理しておきたい方
MySQLでデータベースを作成する手順|結論と全体の流れ
MySQLでデータベースを作成するコマンドは、次の1行です。
mysql> create database データベース名 character set utf8mb4;ただし、このコマンドを入力できるのは、MySQLサーバーがインストール済みで、MySQLにログインできている状態だけです。初めての方がつまずくのは、コマンドそのものより、その手前の準備です。そこで本記事では、次の順番で進めます。
| 手順 | やること | 主なコマンド |
|---|---|---|
| 1 | MySQLサーバーをインストールする | sudo apt install mysql-server |
| 2 | MySQLにログインする | sudo mysql |
| 3 | root以外の専用ユーザーを作成する | create user |
| 4 | データベースを作成する | create database |
| 5 | 作成できたかを確認する | show databases; |
| 6 | 不要なデータベースを削除し、MySQLを終了する | drop database / exit |
個人の学習用なら、手順3は省略してrootのまま進めることもできます。WordPressなどのアプリから使う場合は、専用ユーザーを用意しておくと安全です。
MySQLとは?SQLとの違い、データベース(DB)とデータベースサーバーの関係
私たちが日々使っている買い物リストや画像ギャラリー、会員システムなど、企業ネットワーク内の膨大な情報は、データベース(DB) で管理されています。そのデータの追加・削除・取り出しの要求を受け付けて処理する仕組みが、データベースサーバーです。
SQLとMySQLの違い
SQLは、データベースを操作するための「言語」です。MySQLは、そのSQLを使ってデータベースを操作できる「ソフトウェア」です。PostgreSQLなど他のソフトでもSQLは使えますが、細かい書き方は製品ごとに異なる部分があります。
MySQLはデータベース?データベースサーバーとの違い
MySQLは、正確にはデータベースそのものではなく、データベースを作って管理するソフトウェア(データベース管理システム)です。MySQLを動かしているサーバーを、MySQLサーバー(データベースサーバー)と呼びます。用語の関係は次のとおりです。
| 用語 | 意味 | 本記事での例 |
|---|---|---|
| データベース(DB) | データを整理して保存する入れ物 | 本記事で作成する「wp」 |
| データベース管理システム | データベースを作り、追加・削除・検索を処理するソフトウェア | MySQL(ほかにPostgreSQL、SQLite、Oracle Databaseなど) |
| データベースサーバー | 管理システムを常時動かし、他のプログラムからの要求を受け付ける状態 | MySQLサーバー(mysql-server) |
| SQL | データベースを操作するための言語 | create database、show databases |
MySQLの特徴と公式サイト
MySQLは、世界中で利用されているオープンソースのデータベース管理システムで、現在はOracle社が所有し、オープンソースとして開発が進められています。WordPressなど、PHPで作られたWebアプリでも広く使われています。


MySQLのロゴ
国内のMySQLサイト:https://www.mysql.com/jp/
USのMySQLサイト:https://www.mysql.com/
無償Windows版のMySQL Community Server:
- LTS(長期サポート版):Version 8.4 LTS(最新メンテ版 8.4.11)および 9.7 LTS
- イノベーション版:Version 26.x 系列(26.7.0等)
Linux Ubuntu版のMySQL:
- MySQL Server:Version 8.0 / 8.4 LTS
他のデータベースサーバーの種類については以下の記事をご参照ください。


本記事では、以下の環境でMySQLのサーバー構築を行います。
以下の利用環境下で行います。
Windows 11/10 WSL2
Ubuntu 22.04 LTS(20.04 LTS・18.04 LTSは標準サポートが終了しているため対象外)
実行権限: sudoが使えるユーザー
LinuxでのMySQLデータベースサーバー(DBサーバー)のインストール方法
2026年10月時点のバージョンの選び方
インストールの前に、MySQLのバージョン事情を確認しておきます。
| バージョン | 状況(2026年10月時点) |
|---|---|
| MySQL 9.7 LTS | 2026年4月21日に公開された、新しい長期サポート(LTS)版です |
| MySQL 8.4 LTS | 長期サポート(LTS)版です。Ubuntu 26.04 LTSの標準パッケージで入ります |
| MySQL 8.0 | 開発元(Oracle)のサポートが2026年4月に終了しました |
出典:Oracleのブログ(MySQL 9.7.0 LTSの公開告知、HeatWave MySQL向けFAQ)とendoflife.dateの記載です。最新の期限はendoflife.date/mysqlで確認できます。
UbuntuのaptでインストールされるMySQLの版は、Ubuntuの版によって異なります。
| Ubuntuの版 | aptで入るMySQL |
|---|---|
| 26.04 LTS | 8.4系 |
| 24.04 LTS・22.04 LTS | 8.0系(Ubuntu側のセキュリティ更新は2026年6月にも公開されています) |
サポートが終了した8.0を避けて、新しく作るならLTS版(8.4または9.7)を選びます。Ubuntu 26.04 LTSなら、aptで8.4が入るので簡単です。24.04・22.04で8.4を使いたい場合は、OracleのMySQL APTリポジトリを追加する方法があります。手順は公式の案内で確認してください。なお、本記事の手順は8.0・8.4系を対象にしています。9.7 LTSを使う場合は、公式の案内を確認してください。
MySQLサーバー(mysql-server)をaptでインストールする
Ubuntuでは、aptコマンドでMySQLサーバーをインストールします。
sudo apt update
sudo apt install mysql-server
sudo mysql_secure_installation最後のmysql_secure_installationは、初期設定を安全な状態に整えるための対話式のツールです。
インストールしたバージョンを確認する
ターミナル画面からバージョン情報の確認のため「mysql –version」を入力します。
$ mysql --version
mysql Ver 8.4.8-0ubuntu1 for Linux on x86_64 ((Ubuntu))上の表示は、Ubuntu 26.04 LTSの例です。数字は環境によって変わります。
バージョン確認
$ mysql –version
古い版では「Ver 14.14 Distrib 5.7.xx」のように、クライアントの版(14.14)とサーバーの版(5.7.xx)が並んで表示されます。サーバーの版として見るのは、後ろの数字です。
MySQLへのログインと専用ユーザーの作成(初期設定)
データベースを作る前に、MySQLへの入り方と、アプリ用の専用ユーザーの作り方を押さえます。
MySQLにログインする(Ubuntuはsudo mysql)
UbuntuのaptでインストールしたMySQLでは、rootユーザーはパスワードではなく、OSのsudo権限で認証する設定(auth_socket)になっています(Ubuntu 26.04 LTSで確認できる情報です)。そのため、次のコマンドでログインします。
$ sudo mysqlログインすると、入力待ちの表示が「mysql>」に変わります。以降の「mysql>」で始まる行は、この画面の中で入力するコマンドです。
rootパスワードを設定する(任意)
mysql_secure_installationの中でrootのパスワードを設定した場合は、この手順は不要です。rootにパスワードを設定したいときは、ALTER USERを使います。
mysql> ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY 'XXXXXX';パスワード設定
mysql> ALTER USER ‘ユーザー名’@’ホスト名’ IDENTIFIED BY ‘新しいパスワード’;
「XXXXXX」の部分に、新しいパスワードを入力します。ログイン方式は環境によって異なるため、設定後は一度exitで抜けて、実際にログインできることを確認してください。
旧版の記事では「SET PASSWORD FOR root@localhost=password(‘XXXXXX’);」と書いていましたが、password()関数はMySQL 8.0で廃止されたため、現在は使えません。
root以外のユーザーを作成して権限を付与する
MySQLサーバーでは、セキュリティ上、root以外のユーザーでデータベースを運用することが推奨されます。ユーザー名をuser、パスワードをpasswdとして、ユーザーを作成する例です。
mysql> create user 'user'@'localhost' identified by 'passwd';ユーザーパスワード設定
mysql> create user ‘ユーザー名’@’localhost’ identified by ‘パスワード’;
続けて、作成したユーザーに権限を付与します。次のコマンドは、すべてのデータベースに対するすべての権限を与えます(学習用の個人環境向けです)。
mysql> GRANT ALL ON *.* TO user@localhost;特定のデータベースだけに絞る場合は、「GRANT ALL ON wp.* TO user@localhost;」のように書きます。この方法は、次の章でデータベース(wp)を作成した後に実行してください。
作成したユーザーでMySQLにログインし直す
ここで一度MySQLから出て(exit)、作成したユーザーで入りなおします。
$ mysql -u user -pログイン確立
$ mysql -u ユーザー名 -p
ここで
ユーザー名: user
パスワード: 入力を求められたら入力
パスワードの入力を求められるので、先ほど設定したパスワードを入力します。パスワードをコマンドに直接書く形式は、入力の履歴に残るため避けましょう。
MySQLでデータベースを作成・確認・削除する手順
ここからが本題です。ログインできたら、データベースを作成します。今回は、WordPressなどを利用する方を想定した手順です。
MySQLでデータベースを作成する(create database)
データベースを作成するには、createコマンドを使います。例として、WordPress用の「wp」というデータベースを、文字コードutf8mb4で作成します。
mysql> create database wp character set utf8mb4;
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)データベース作成
create database データベース名;
(例)WordPressのため「wp」というデータベースを作成する場合
WordPress用データベース名: wp
文字コード: utf8mb4
文字コードは、日本語や絵文字を扱うならutf8mb4を指定します。MySQL 8.0以降は、指定しなくてもutf8mb4が既定です。同じ名前のデータベースがすでにあるとエラーになるので、避けたいときは「create database if not exists wp character set utf8mb4;」と書きます。



データベース名は、小文字・大文字を区別して使うのです。
Linuxでは、データベース名の大文字・小文字が区別されます。
GUIで作成したい場合は、MySQL Workbenchからもデータベース(スキーマ)を作成できます。本記事では、どの環境でも共通で使えるコマンドで説明します。
作成したデータベースの一覧を確認する(show databases)
MySQLにある全データベースを確認するには、showコマンドを使います。
mysql> show databases;
+--------------------+
| Database |
+--------------------+
| information_schema |
| hp |
| mysql |
| performance_schema |
| sys |
| wd |
| wp |
+--------------------+
7 rows in set (0.07 sec)データベース参照
作成した全データベースを確認するためのコマンド
show databases;
一覧に「wp」が見えていれば、作成は成功です。information_schema、mysql、performance_schema、sysは、MySQLが最初から持っているデータベースなので、削除しないでください。
MySQLのデータベースはどこに保存される?
データベースの実体は、MySQLサーバーのデータ用ディレクトリ(datadir)に保存されます。Ubuntuのaptでインストールした場合、通常は「/var/lib/mysql/」です。実際の場所は、MySQLにログインして次のコマンドで確認できます。
mysql> show variables like 'datadir';保存先のファイルを直接編集・削除すると、データベースが壊れる原因になります。操作は、必ずSQLのコマンドで行います。
MySQLのデータベースを削除する(drop database)
不要になったデータベースは、dropコマンドで削除します。削除したデータベースは元に戻せません。 WordPressなどで使っている「wp」を消さないように、練習するときは、練習用のデータベースを作って試します。
mysql> create database sample_db character set utf8mb4;
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)
mysql> drop database sample_db;
Query OK, 0 rows affected (0.03 sec)データベースを削除
drop database データベース名;
削除対象のデータベース:「sample_db」
本当に削除されたか確認するために、先ほどと同じ「show databases;」で一覧を確認します。「sample_db」がなければ、削除に成功しています。
MySQLを終了する(exit)
mysql> exitデータベースを終了
exit
これで、MySQLサーバーでデータベースを作成するための設定が完了しました。お疲れさまでした。データベースができたら、次はデータを入れるテーブルを作成します。
WindowsやmacOSでのMySQL環境構築方法
WindowsやmacOSでのMySQLのデータベース構築に興味がある方は、以下の記事もぜひご参照ください。データベースを作成するcreate databaseの部分は、OSが違っても共通です。




まとめ
MySQLのデータベースは、MySQLサーバーをインストールしてログインしたうえで、create databaseで作成します。
- MySQLはデータベースそのものではなく、データベースを管理するソフトウェアで、操作にはSQLを使います。
- 2026年10月時点では、MySQL 8.0は2026年4月にサポートが終了しているため、LTS版(8.4・9.7)を選びます。
- root以外の専用ユーザーでの運用が推奨されます。基本操作は、作成(create database)・確認(show databases)・削除(drop database)の3つです。
まずは練習用のデータベースを1つ作り、show databases;で確認するところから始めてみてください。
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