MySQLを使ったデータベースサーバー構築方法:初心者用必須コマンドを網羅

📖 この記事は約 18 分で読めます。
概要

MySQLでデータベースを作成する方法を、Ubuntuへのサーバー構築(インストール)から、専用ユーザーの作成、データベースの作成・確認・削除まで、初心者向けにコマンドの意味つきで解説します。2026年10月時点のバージョン事情(MySQL 8.0のサポート終了と、LTS版の選び方)にも対応しています。

管理人

本記事の読者層は以下の方を想定しています。

本記事の読者層
  • MySQLでデータベースを作りたいが、何から始めればよいか分からない方
  • UbuntuやWSL2にMySQLを入れて、WordPressなどのWebアプリ用のデータベースを用意したい方
  • SQLとMySQLの違い、データベースの保存場所など、基礎から整理しておきたい方
目次

MySQLでデータベースを作成する手順|結論と全体の流れ

MySQLでデータベースを作成するコマンドは、次の1行です。

mysql> create database データベース名 character set utf8mb4;

ただし、このコマンドを入力できるのは、MySQLサーバーがインストール済みで、MySQLにログインできている状態だけです。初めての方がつまずくのは、コマンドそのものより、その手前の準備です。そこで本記事では、次の順番で進めます。

手順やること主なコマンド
1MySQLサーバーをインストールするsudo apt install mysql-server
2MySQLにログインするsudo mysql
3root以外の専用ユーザーを作成するcreate user
4データベースを作成するcreate database
5作成できたかを確認するshow databases;
6不要なデータベースを削除し、MySQLを終了するdrop database / exit

個人の学習用なら、手順3は省略してrootのまま進めることもできます。WordPressなどのアプリから使う場合は、専用ユーザーを用意しておくと安全です。

MySQLとは?SQLとの違い、データベース(DB)とデータベースサーバーの関係

私たちが日々使っている買い物リストや画像ギャラリー、会員システムなど、企業ネットワーク内の膨大な情報は、データベース(DB) で管理されています。そのデータの追加・削除・取り出しの要求を受け付けて処理する仕組みが、データベースサーバーです。

SQLとMySQLの違い

SQLは、データベースを操作するための「言語」です。MySQLは、そのSQLを使ってデータベースを操作できる「ソフトウェア」です。PostgreSQLなど他のソフトでもSQLは使えますが、細かい書き方は製品ごとに異なる部分があります。

MySQLはデータベース?データベースサーバーとの違い

MySQLは、正確にはデータベースそのものではなく、データベースを作って管理するソフトウェア(データベース管理システム)です。MySQLを動かしているサーバーを、MySQLサーバー(データベースサーバー)と呼びます。用語の関係は次のとおりです。

用語意味本記事での例
データベース(DB)データを整理して保存する入れ物本記事で作成する「wp」
データベース管理システムデータベースを作り、追加・削除・検索を処理するソフトウェアMySQL(ほかにPostgreSQL、SQLite、Oracle Databaseなど)
データベースサーバー管理システムを常時動かし、他のプログラムからの要求を受け付ける状態MySQLサーバー(mysql-server)
SQLデータベースを操作するための言語create database、show databases

MySQLの特徴と公式サイト

MySQLは、世界中で利用されているオープンソースのデータベース管理システムで、現在はOracle社が所有し、オープンソースとして開発が進められています。WordPressなど、PHPで作られたWebアプリでも広く使われています。

MySQL サーバー構築

MySQLのロゴ

国内のMySQLサイト:https://www.mysql.com/jp/

USのMySQLサイト:https://www.mysql.com/

無償Windows版のMySQL Community Server:

  • LTS(長期サポート版):Version 8.4 LTS(最新メンテ版 8.4.11)および 9.7 LTS
  • イノベーション版:Version 26.x 系列(26.7.0等)

Linux Ubuntu版のMySQL:

  • MySQL Server:Version 8.0 / 8.4 LTS

他のデータベースサーバーの種類については以下の記事をご参照ください。

本記事では、以下の環境でMySQLのサーバー構築を行います。

本記事の使用環境

以下の利用環境下で行います。

Windows 11/10 WSL2

Ubuntu 22.04 LTS(20.04 LTS・18.04 LTSは標準サポートが終了しているため対象外)

実行権限: sudoが使えるユーザー

LinuxでのMySQLデータベースサーバー(DBサーバー)のインストール方法

2026年10月時点のバージョンの選び方

インストールの前に、MySQLのバージョン事情を確認しておきます。

バージョン状況(2026年10月時点)
MySQL 9.7 LTS2026年4月21日に公開された、新しい長期サポート(LTS)版です
MySQL 8.4 LTS長期サポート(LTS)版です。Ubuntu 26.04 LTSの標準パッケージで入ります
MySQL 8.0開発元(Oracle)のサポートが2026年4月に終了しました

出典:Oracleのブログ(MySQL 9.7.0 LTSの公開告知、HeatWave MySQL向けFAQ)とendoflife.dateの記載です。最新の期限はendoflife.date/mysqlで確認できます。

UbuntuのaptでインストールされるMySQLの版は、Ubuntuの版によって異なります。

Ubuntuの版aptで入るMySQL
26.04 LTS8.4系
24.04 LTS・22.04 LTS8.0系(Ubuntu側のセキュリティ更新は2026年6月にも公開されています)

サポートが終了した8.0を避けて、新しく作るならLTS版(8.4または9.7)を選びます。Ubuntu 26.04 LTSなら、aptで8.4が入るので簡単です。24.04・22.04で8.4を使いたい場合は、OracleのMySQL APTリポジトリを追加する方法があります。手順は公式の案内で確認してください。なお、本記事の手順は8.0・8.4系を対象にしています。9.7 LTSを使う場合は、公式の案内を確認してください。

MySQLサーバー(mysql-server)をaptでインストールする

Ubuntuでは、aptコマンドでMySQLサーバーをインストールします。

sudo apt update
sudo apt install mysql-server
sudo mysql_secure_installation

最後のmysql_secure_installationは、初期設定を安全な状態に整えるための対話式のツールです。

インストールしたバージョンを確認する

ターミナル画面からバージョン情報の確認のため「mysql –version」を入力します。

$ mysql --version
mysql  Ver 8.4.8-0ubuntu1 for Linux on x86_64 ((Ubuntu))

上の表示は、Ubuntu 26.04 LTSの例です。数字は環境によって変わります。

バージョン確認
$ mysql –version

古い版では「Ver 14.14 Distrib 5.7.xx」のように、クライアントの版(14.14)とサーバーの版(5.7.xx)が並んで表示されます。サーバーの版として見るのは、後ろの数字です。

MySQLへのログインと専用ユーザーの作成(初期設定)

データベースを作る前に、MySQLへの入り方と、アプリ用の専用ユーザーの作り方を押さえます。

MySQLにログインする(Ubuntuはsudo mysql)

UbuntuのaptでインストールしたMySQLでは、rootユーザーはパスワードではなく、OSのsudo権限で認証する設定(auth_socket)になっています(Ubuntu 26.04 LTSで確認できる情報です)。そのため、次のコマンドでログインします。

$ sudo mysql

ログインすると、入力待ちの表示が「mysql>」に変わります。以降の「mysql>」で始まる行は、この画面の中で入力するコマンドです。

rootパスワードを設定する(任意)

mysql_secure_installationの中でrootのパスワードを設定した場合は、この手順は不要です。rootにパスワードを設定したいときは、ALTER USERを使います。

mysql> ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY 'XXXXXX';

パスワード設定
mysql> ALTER USER ‘ユーザー名’@’ホスト名’ IDENTIFIED BY ‘新しいパスワード’;

「XXXXXX」の部分に、新しいパスワードを入力します。ログイン方式は環境によって異なるため、設定後は一度exitで抜けて、実際にログインできることを確認してください。

旧版の記事では「SET PASSWORD FOR root@localhost=password(‘XXXXXX’);」と書いていましたが、password()関数はMySQL 8.0で廃止されたため、現在は使えません。

root以外のユーザーを作成して権限を付与する

MySQLサーバーでは、セキュリティ上、root以外のユーザーでデータベースを運用することが推奨されます。ユーザー名をuser、パスワードをpasswdとして、ユーザーを作成する例です。

mysql> create user 'user'@'localhost' identified by 'passwd';

ユーザーパスワード設定
mysql> create user ‘ユーザー名’@’localhost’ identified by ‘パスワード’;

続けて、作成したユーザーに権限を付与します。次のコマンドは、すべてのデータベースに対するすべての権限を与えます(学習用の個人環境向けです)。

mysql> GRANT ALL ON *.* TO user@localhost;

特定のデータベースだけに絞る場合は、「GRANT ALL ON wp.* TO user@localhost;」のように書きます。この方法は、次の章でデータベース(wp)を作成した後に実行してください。

作成したユーザーでMySQLにログインし直す

ここで一度MySQLから出て(exit)、作成したユーザーで入りなおします。

$ mysql -u user -p

ログイン確立
$ mysql -u ユーザー名 -p
ここで
ユーザー名: user
パスワード: 入力を求められたら入力

パスワードの入力を求められるので、先ほど設定したパスワードを入力します。パスワードをコマンドに直接書く形式は、入力の履歴に残るため避けましょう。

MySQLでデータベースを作成・確認・削除する手順

ここからが本題です。ログインできたら、データベースを作成します。今回は、WordPressなどを利用する方を想定した手順です。

MySQLでデータベースを作成する(create database)

データベースを作成するには、createコマンドを使います。例として、WordPress用の「wp」というデータベースを、文字コードutf8mb4で作成します。

mysql> create database wp character set utf8mb4;
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)

データベース作成
create database データベース名;
(例)WordPressのため「wp」というデータベースを作成する場合
WordPress用データベース名: wp
文字コード: utf8mb4

文字コードは、日本語や絵文字を扱うならutf8mb4を指定します。MySQL 8.0以降は、指定しなくてもutf8mb4が既定です。同じ名前のデータベースがすでにあるとエラーになるので、避けたいときは「create database if not exists wp character set utf8mb4;」と書きます。

データベース名は、小文字・大文字を区別して使うのです。


Linuxでは、データベース名の大文字・小文字が区別されます。

GUIで作成したい場合は、MySQL Workbenchからもデータベース(スキーマ)を作成できます。本記事では、どの環境でも共通で使えるコマンドで説明します。

作成したデータベースの一覧を確認する(show databases)

MySQLにある全データベースを確認するには、showコマンドを使います。

mysql> show databases;
+--------------------+
| Database           |
+--------------------+
| information_schema |
| hp                 |
| mysql              |
| performance_schema |
| sys                |
| wd                 |
| wp                 |
+--------------------+
7 rows in set (0.07 sec)

データベース参照
作成した全データベースを確認するためのコマンド
show databases;

一覧に「wp」が見えていれば、作成は成功です。information_schema、mysql、performance_schema、sysは、MySQLが最初から持っているデータベースなので、削除しないでください。

MySQLのデータベースはどこに保存される?

データベースの実体は、MySQLサーバーのデータ用ディレクトリ(datadir)に保存されます。Ubuntuのaptでインストールした場合、通常は「/var/lib/mysql/」です。実際の場所は、MySQLにログインして次のコマンドで確認できます。

mysql> show variables like 'datadir';

保存先のファイルを直接編集・削除すると、データベースが壊れる原因になります。操作は、必ずSQLのコマンドで行います。

MySQLのデータベースを削除する(drop database)

不要になったデータベースは、dropコマンドで削除します。削除したデータベースは元に戻せません。 WordPressなどで使っている「wp」を消さないように、練習するときは、練習用のデータベースを作って試します。

mysql> create database sample_db character set utf8mb4;
Query OK, 1 row affected (0.03 sec)

mysql> drop database sample_db;
Query OK, 0 rows affected (0.03 sec)

データベースを削除
drop database データベース名;
削除対象のデータベース:「sample_db」

本当に削除されたか確認するために、先ほどと同じ「show databases;」で一覧を確認します。「sample_db」がなければ、削除に成功しています。

MySQLを終了する(exit)

mysql> exit

データベースを終了
exit

これで、MySQLサーバーでデータベースを作成するための設定が完了しました。お疲れさまでした。データベースができたら、次はデータを入れるテーブルを作成します。

WindowsやmacOSでのMySQL環境構築方法

WindowsやmacOSでのMySQLのデータベース構築に興味がある方は、以下の記事もぜひご参照ください。データベースを作成するcreate databaseの部分は、OSが違っても共通です。

まとめ

本記事のまとめ

MySQLのデータベースは、MySQLサーバーをインストールしてログインしたうえで、create databaseで作成します。

  • MySQLはデータベースそのものではなく、データベースを管理するソフトウェアで、操作にはSQLを使います。
  • 2026年10月時点では、MySQL 8.0は2026年4月にサポートが終了しているため、LTS版(8.4・9.7)を選びます。
  • root以外の専用ユーザーでの運用が推奨されます。基本操作は、作成(create database)・確認(show databases)・削除(drop database)の3つです。

まずは練習用のデータベースを1つ作り、show databases;で確認するところから始めてみてください。

関連リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次