Ubuntu 22.04でDockerを公式リポジトリから安全にインストールするする方法 – 初心者向け手順とコマンド解説

2022年11月12日2025年12月19日

この記事は 3 分で読めます。

概要

本記事では本記事では、Ubuntu 22.04を例にLinux環境へDockerをインストールする方法を、初心者向けに解説します。コマンドの意味や、インストール後の確認方法、よくあるエラー対処まで網羅しています。

管理人

本記事の読者層は以下の方を想定しています。

本記事の読者層

Dockerを利用したことのない方

Dockerとは？（初心者向け）

　サーバー用のアプリケーションを、サーバー本体に直接インストールするのではなく、「コンテナ」と呼ばれる技術を使って仮想的な実行環境を構築する方法があることをご存じでしょうか。

　Linuxによるサーバー構築は、Windows Server や Windows Home/Professional と比較して柔軟性が高い一方で、環境構築の難易度が高いことでも知られています。しかし、一度構築してしまえば、セキュリティ面に優れ、拡張性の高いサービスを提供できる点が Linux サーバーの大きな特徴です。

　一方で、サーバー本体のハードウェア故障や、OSのバージョンアップに伴う不具合が発生した場合、環境を一から再構築するには多大な時間と労力が必要になります。もし、構築済みのサーバー環境をそのまま保存し、別のサーバーやOSへ簡単に移行できたとしたら、運用は大きく効率化されるでしょう。

コンテナは環境ごと持ち運びが可能なため、サーバー障害が発生した場合でも、事前に用意しておいたコンテナを別のホスト上で起動するだけで、短時間で復旧作業を完了できます。また、同じコンテナを異なるサーバーやOS上で実行できる点も、大きなメリットです。

このように、サーバー環境を「容器（コンテナ）」として扱えることが、Dockerをはじめとするコンテナ技術の最大の利点と言えるでしょう。

必要環境

「Docker」の優れたところは、他のOSでも同じ環境でサーバー構築ができるところにあります。

まず、その環境構築を行うための基本についてお伝えします。

まず、「Docker」はパッケージで提供されており、以下のOS環境にインストールができます。

本記事の使用環境

使用環境

Linux OS (本記事ではUbuntu)
Windows OS (WSL2)
macOS (M1を含む)

Linux (ubuntu) や Windows, macOS上でも「Docker」をインストールすれば同じイメージファイルで同じ環境構築が可能です。

本記事では、「Linux Ubuntu 22.04 LTS」の環境化で「Docker」インストールする方法を紹介します。

本記事の使用環境

使用環境

ホスト環境：Windows OS 10もしくは11
仮想環境マシン：WSL（Windows Subsystem for Linux） 1 もしくはWSL 2 (どちらでも)
仮想環境OS：Ubuntu 22.04 LTS
Docker (Linux Ubuntu 22.04 LTS) バージョン 20.21

一方で、各OS上での「Docker」のインストールについては以下の記事をご参照ください。

Windows上で動作するWSL2上にDockerをインストールする方法の解説

SEO対策の賢者

「Docker」をWindowsの「WSL2」上にインストールする方法 – SEO対策の賢者本記事では、WindowsにてLinux Ubuntuが利用できるWindows Subsystem for Linux 2 (WSL2)上で仮想環境プラットフォーム「Docker」をインストールする方法を紹介します。

macOSにDockerをインストールする方法の解説

SEO対策の賢者

macOSとM1チップでDockerを簡単導入！初心者向け完全ガイド – SEO対策の賢者 M1チップ搭載のmacOSで「Docker Desktop」を使い、仮想環境を構築する方法を丁寧に解説します。インストール手順や基本設定、注意点まで初心者にもわかりやすく紹介します…

公式リポジトリからDockerをインストールする手順

それでは、Linux環境下でDockerをインストールする方法をご紹介します。Linux環境化のターミナル画面から以下の手順に従ってインストールを行ってください。

Dockerのリポジトリを追加

①updateとupgradeを行っておきます。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade

②必要なパッケージをインストール

$ sudo apt install -y \
  ca-certificates \
  curl \
  gnupg \
  lsb-release

③次に、Dockerの公式GPGキーを追加します。OKとでれば問題ありません。

$ sudo mkdir -p /etc/apt/keyrings
curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg \
  | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/docker.gpg

④Docker公式リポジトリを追加

$ echo \
  "deb [arch=$(dpkg --print-architecture) signed-by=/etc/apt/keyrings/docker.gpg] \
  https://download.docker.com/linux/ubuntu \
  $(lsb_release -cs) stable" \
  | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/docker.list > /dev/null

⑤Docker Engineをインストール

$ sudo apt update
$ sudo apt install -y docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin

⑥ Dockerの起動確認と有効化

$ sudo systemctl status docker
● docker.service - Docker Application Container Engine
     Loaded: loaded (/lib/systemd/system/docker.service; enabled; vendor preset>
     Active: active (running) since Thu 2025-12-18 19:41:35 JST; 1min 15s ago
TriggeredBy: ● docker.socket
       Docs: https://docs.docker.com
   Main PID: 38946 (dockerd)
      Tasks: 14
     Memory: 24.9M
        CPU: 401ms
     CGroup: /system.slice/docker.service
             mq38946 /usr/bin/dockerd -H fd:// --containerd=/run/containerd/con>

12月 18 19:41:34 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:34.451991504+09:>
12月 18 19:41:34 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:34.563704630+09:>
12月 18 19:41:34 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:34.576573006+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:35.163270910+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:35.171111999+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:35.171248497+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:35.267731066+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:35.275486604+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe dockerd[38946]: time="2025-12-18T19:41:35.275636257+09:>
12月 18 19:41:35 toruqe systemd[1]: Started Docker Application Container Engine.

⑦Dockerサービスを「自動起動対象」として systemd に登録します。

「OS起動時に Docker デーモン（dockerd）を自動起動するよう登録する」コマンドです。

$ sudo systemctl enable docker
Synchronizing state of docker.service with SysV service script with /lib/systemd/systemd-sysv-install.
Executing: /lib/systemd/systemd-sysv-install enable docker

コマンドラインからDockerのインストール状況確認

①インストールが完了できたか確認するために、Dockerのバージョンを確認します。

$ docker --version
Docker version 29.1.3, build f52814d

$ docker compose version
Docker Compose version v5.0.0

②次にDockerのサービスを開始させます。

$ sudo docker run hello-world
Unable to find image 'hello-world:latest' locally
latest: Pulling from library/hello-world
17eec7bbc9d7: Pull complete
ea52d2000f90: Download complete
Digest: sha256:d4aaab6242e0cace87e2ec17a2ed3d779d18fbfd03042ea58f2995626396a274
Status: Downloaded newer image for hello-world:latest

Hello from Docker!
This message shows that your installation appears to be working correctly.

To generate this message, Docker took the following steps:
 1. The Docker client contacted the Docker daemon.
 2. The Docker daemon pulled the "hello-world" image from the Docker Hub.
    (amd64)
 3. The Docker daemon created a new container from that image which runs the
    executable that produces the output you are currently reading.
 4. The Docker daemon streamed that output to the Docker client, which sent it
    to your terminal.

To try something more ambitious, you can run an Ubuntu container with:
 $ docker run -it ubuntu bash

Share images, automate workflows, and more with a free Docker ID:
 https://hub.docker.com/

For more examples and ideas, visit:
 https://docs.docker.com/get-started/

Dockerのグループ作成

①Dockerのコマンドにはsudoが必要になります。sudoを使用せずに dockerを使いたい場合には、dockerという名前のグループをつくり、ユーザーをそこにに所属させれば良いです。ここで、以下のようにグループを作成します。

$ sudo groupadd docker

②現行ユーザーをdockerグループに所属させます。以下のようにユーザー（misato）を追加した場合です。

sudo gpasswd -a misato docker

③Linux ではまた、以下のコマンドによってグループ変更を行うこともできます。その後パスワードが聞かれます。

newgrp docker

④dockerサービスを再起動する

$ sudo service docker restart

Dockerのコンテナ格納先

Dockerのコンテナ格納先はdocker infoコマンドで確認できます。

$ sudo docker info

Client: Docker Engine - Community
 Version:    29.1.3
 Context:    default
 Debug Mode: false
 Plugins:
  buildx: Docker Buildx (Docker Inc.)
    Version:  v0.30.1
    Path:     /usr/libexec/docker/cli-plugins/docker-buildx
  compose: Docker Compose (Docker Inc.)
    Version:  v5.0.0
    Path:     /usr/libexec/docker/cli-plugins/docker-compose

Server:
 Containers: 1
  Running: 0
  Paused: 0
  Stopped: 1
 Images: 1
 Server Version: 29.1.3
 Storage Driver: overlayfs
  driver-type: io.containerd.snapshotter.v1
 Logging Driver: json-file
 Cgroup Driver: systemd
 Cgroup Version: 2
 Plugins:
  Volume: local
  Network: bridge host ipvlan macvlan null overlay
  Log: awslogs fluentd gcplogs gelf journald json-file local splunk syslog
 CDI spec directories:
(中略)
Docker Root Dir: /var/lib/docker

docker info の出力結果から、Dockerのストレージ設定について以下の点が確認できます。

コンテナやイメージなどの Dockerデータの保存先（Docker Root Dir） は
/var/lib/docker である。
Storage Driver には Linux カーネルの overlayfs が使用されている。

よくあるトラブルと解決方法

Dockerサービスが起動していない

以上のようなエラーが出た場合

Cannot connect to the Docker daemon

確認方法

systemctl status docker

解決方法

sudo systemctl start docker
sudo systemctl enable docker

Docker上で様々なサーバーを立ち上げる方法

Dockerを利用してサーバーアプリとして人気のある「nextcloud」や「WordPress」をインストールする方法を以下でもご紹介しています。こちらも是非ご覧下さい。

nextcloudをサーバーへインストール方法の解説

SEO対策の賢者

UbuntuのDockerで「Nextcloud+mysql」を運用する方法 – SEO対策の賢者 Linux UbuntuのDockerで「Nextcloud+mysql」を個人サーバーで運用する方法を紹介します。

WordPressをサーバーへインストール方法の解説

SEO対策の賢者

UbuntuのDockerで「WordPress+mysql」を運用する方法 – SEO対策の賢者 Linux UbuntuのDockerで「WordPress+mysql」を個人サーバーで運用する方法を紹介します。

まとめ

本記事のまとめ

本記事では、DockerをLinux上にインストールする方法を解説しました。

インストールしたDockerは無償版であるDocker CE（Community Edition）です。。
インストール先はLinux Ubuntu 18.04Dockerのイメージファイルの保存先は、
/var/lib/dockerとなります。。
Dockerを利用することで「mySQLサーバー」や「httpサーバー」を簡単にインストールできます。更にこれらを複合的に利用した「nextcloud」や「wordPress」もインストーが容易にできます。

次回の記事をご期待下さい。どうぞよろしくお願いいたします。